オーディオ製品の開発製造:Miyajima laboratory  販売:音のエジソン
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01・オーディオで良い音とは?
02・安いセットで原音に忠実な音は作れるか
03・エジソンはメーカー?それとも販売店?
04・ステレオ選びに一番大切なことは何ですか?
05・組み合わせが難しいようですが何から揃えていけばいいでしょうか?
06・オーディオセットを比較する場合にはどのようなことに注意したらいいでしょうか?
07・一部の製品だけではなくオーディオ機器全般をオリジナルで扱うのは何故?
08・同じ程度の製品で音のエジソンの製品を超えるようなものが販売されたらどうするの?
09・何故オリジナル製品を作ろうと思ったの?
10・何故デジタルへの移行時代にアナログを主体に販売しているの?
11・シンプル イズ ベストとよく言うけれど詳しくはどんな意味?
12・音のエジソンのバッフルシステムやホーンシステムはシンプルイズベストなのか?
13・オーディオセットは部屋を選びますか?
14・これまでも他社の有名な商品をお持ちのお客様方が音のエジソンの製品を御購入されてるのは何故なのか?
15・大事なレコードにキズが付かないようにするにはどういうことを心がければいいですか?
16・レコードには古い輸入盤ばかりで、日本盤が殆んど無いのは何故?
17・CDしか聴かない人には、プリアンプの代わりにボリューム付セレクターを薦めるのは何故?
18・レコードと、CDではどちらの方が長持ち?デジタルは永久と聞きます。
19・オーディオのデジタルとアナログの違いは?
20・アンプの回路に基盤を使用しない理由は?
21・アンプに使用している真空管が殆んどUSA製の理由は?
22・何故真空管アンプを薦めているのですか?
23・有名な2社のカートリッジの特性を測りました。一方は超有名でよく皆様が使われている製品、もう一方は有名ですが前者よりは使われていない製品を比べてみましたが、後者の方が特性が良かったのです。これは何故?
24・カートリッジの針圧は重い方が良い?軽い方が良い?
25・カートリッジの取り扱いやバランスを取るのが面倒ですが、簡単にする方法はありますか?
26・カートリッジを何故オリジナルとして作るの?
27・今までのステレオカートリッジで正しく再生されないと思っていた部分はどういう音ですか?
28・外注すればパーティクル等で簡単に出来るスピーカーBOXを、あえて手作りする理由は?スピーカーに使う木によってどのように違うの?
29・雑誌でスピーカーシステムは重い方が良いと書いてあったが本当?
30・409システムは小さくても高価なスピーカーに負けない音をもっていると感じますが何故でしょうか?
31・エジソンの409システムにはアルテックの409-8Eが使われていますが、もっと高価なアルテック755EやJBLのLE-8Tをどうして使わなかったのですか?
32・音のエジソンのスピーカーには409システムの6万と、バッフルシステム約50万と大きく価格が違うがその間の20万や30万くらいの商品を何故作らないのか?
33・バッフルシステムは何故バッフルにしたの?
34・バッフルシステムには何故エレクトロボイスのツイーターなのか?




01.G&M「オーディオで良い音とはどんな音なのですか?」


店長「最初っからややっこしい質問がきたなぁ〜(^^;)お前達にはまだ分からないかもしれないけど、良い音には二通りあるような気がする。一つは原音に忠実な音、もう一つは人が良い音だと感じる音があり、昔は当然前者の原音に忠実な音が良い音と言われていた。しかし近年、多くの人がオーディオ機器を持つようになり、色々な考えが現れてオーディオを持つその本人が良い音と感じれば良いのではないかという考え方に多くが変わってきた。だから最近は、色々な良い音があるということを世間では言われている。しかし、音のエジソンとしては、昔のままの原音に忠実な音を良い音として貫きたい。そういう音が正しい音で、正しく音楽を表現し、正しく演奏家を評価出来るものになる。最近の商業主義は、出た音なら何でも良い音として売ろうとする。そういう店に音のエジソンはなりたくない。」


02.M「それでは安いセットの場合は原音に忠実な音は作れるのですか?」

店長「作れます。ただし、安いセットの場合ある程度の音質の劣化はやむをえない。また、低音から高音まで忠実な音で再生することには無理がある。そこで、超低域と超高域は出ないが通常の低音から高音までカバーする、ある程度の帯域であれば原音に忠実な音は可能だ。しかし、ある程度のコストがかかるのでエジソンには量販店に置いてあるミニコンポのような安いセットは無い。エジソンで考える最低限度の音として、大人の人が仕事に疲れて帰ってきて一日に2〜3時間しかない大事な余暇の一部を、スピーカーと対面して真剣に音楽鑑賞を楽しめる音質以上の物と決めている。オリジナルスピーカーの中では、409システムが最低限度の音質になる。マスコットスピーカーはその意味に届かないのでマスコットとした。またトランジスターアンプを使用しないのもその理由だ。」


03.G「エジソンはメーカーになるのですか?それとも販売店ですか?どちらが主体になるのですか?」

店長「これまでは中学校や高校で習ったように、今までの物流にはメーカーがあり、卸業があり、販売店があった。みんなそれを普通と思っていた。しかし将来は変わる。情報網の発達や輸送の発達により中間搾取的な商売が衰退していくだろう。今では、メーカーさんもホームページを作り、インターネットで直販を始めている。まだ現時点では多くの販売を販売店に頼っているので、価格的にはまだメリットが出ていない。販売店も現在インターネットを取り入れ、全国的な販売を行っている店もある。しかし通常の販売店の場合は、大きな倉庫を田舎に持って経費を少なくし、インターネットでの巨大量販をする店に負けていくのはあきらかである。そこで生き残るには付加価値を持った商品が必要である。オリジナリティが必要である。音のエジソンはその過渡期であり、現在はオリジナリティを持ったメーカーであり、販売店でもある。ということになる。」


04.M「ステレオ選びって難しそうですよね。私も趣味で集めるとしたら一番大切にしなきゃいけない事って何ですか?」

店長「今までの経験で、そのステレオを使う自分自身の目的をハッキリする事。そして、その製品が本当にまじめに作られているかどうか見抜く事と、聴き抜く事。最初は無理をしてあまり高いものを買わない事です。ステレオは一度持ったら自分のステレオがどういうものであるかを理解し、2回目の購入時には、良いステレオとはどういうものかという事を良く考えながら気長に探し、本当に良いものが見つかった場合にのみ思い切って買った方がいいですねぇ(^^)。良い店は安くとも最初から本当に良いものを薦めてくれます。その店が良かったかどうかは後になってから分かります。長い間店を経営していると良く見かけるのですが、市販のステレオセットを揃えたばかりの人が一段とステレオに興味が増し、その後に色々な店を覗いて廻る人がいます。そういった方が当店の409システムを使った小型セットを聴き、大きな音質の違いにショックを受ける事がよくあります。オーディオセットを購入する時には、まず色々なタイプの違ったお店に行って大体の予算のものを見たり聴かせてもらったりして、その後1番感動したものに決めた方が良いでしょう。ブランドやデザインで選ぶなら見て廻る、音質ならば聴いて廻る。そのお店が遠くていけない場合は、そのお店の考え方が詰まっている高価でない製品を、1つだけ買ってみるのも良いでしょう。しかし、最近はオーディオ店が少なくなっているからねぇ(−−;)こういうことも非常に難しいか・・・。」


05.G「オーディオ機器の組み合わせが難しそうですが、お客様の為に何から薦めたらよいのでしょうか?」

店長「お客さんが使用しておられるセットにもよるけど、小型のセットの場合、まずスピーカーの409システムから薦めた方が良いでしょうね。409システムは1本20万円以下のスピーカーシステムに劣ることは無いと思っていて結構です。また、ミニコンポのスピーカーを409システムに替える事で、ビックリされるでしょう。その後アンプやプレーヤーを替える事でどんどん良くなっていきます。バッフルシステムは、非常に素晴らしい出来をしていますが、まだあなた達が販売するには無理があるかもしれません。」

G「なぜですか?(TT)」

店長「バッフルシステムは非常に能率が高く耐入力が小さい。そこで、最近のトランジスタアンプのように100Wを超えるアンプを使った場合、本来の性能は十分でなく、危険性が大き過ぎる。バッフルシステムの場合は、まず良質の真空管パワーアンプが必要である。そうすることでどのような名器といわれるスピーカーであっても、超える事の出来ない正確な音で鳴ってくれる。」

G「ではホーンシステムはどうなるんですか?(・・?)」

店長「これは別格のものです。音質的にはバッフルシステムと同じようなものですが、そのままの音質で広帯域になり、どのようなソースでも音楽的に再生してくれる素晴らしく不思議な音に仕上がっています(^^)」


06.M「例えば2つのオーディオセットを比較するにはどんな事に注意したらいいのですか?」

店長「2つのオーディオセットを比較する時、非常に陥り易いことがある。それは、始めに聴いたセットの低域が強い場合、次に聴くセットの低域が平坦であっても、低域が出ていないように感じる。それは人間の耳の癖であって、正しく比較することが出来なくなる。それは高音でも中音でも同じように感じる。お客さんからよく、比較するための切替スイッチがあるか尋ねられる場合があるが、あまり良い方法ではない。一番正しい比較方法は、自分の大好きなソースを選び、まず一つのオーディオセットでゆっくりと音楽を鑑賞することだ。その時感じた音楽全体のニュアンスを覚えておき、その音の強弱を忘れた一時間後にもう一方のセットで同じ曲を聴いてみることです。どちらの音楽性が良かったかで決める事です。慣れてきたら、一部のフレーズを音楽として聴き比べることで判断が出来るようになります。一般には低音が出るとか、高音が出るとか、帯域が広いとか、音だけを聴き判断するような記事を良く見かけますが、その様な判断方法は原音追求ではなく、オーディオ的に曲げられたセットを選ぶことになり、音楽性を損なったセットを購入してしまう結果になる場合が多いのです。
今までの話はレベルが少し低かったね。高度な話をすると良質なオーディオセットはバランスは良くできているものだ。ただ、セットの置き方やメンテナンスなどの方法でバランスや帯域を感じ良くすることも出来る。これを念頭におく必要があるのだ。試聴の結果、その中で可能性を聴き分ける技術を持つことだ。そうすることで、比較するセットの音質の部分に集中できるようになる。また本当の比較は直接2つのオーディオセットを聴き比べるのではなく実際の生演奏、聴き比べる場所で楽器を弾いたり、歌ったりしたらどの様な音や声になるかを想定してオーディオセットと比較出来るようになれれば最高だと思う」


07.M「一部の製品だけを扱わずにオーディオ機器全般をオリジナルで扱うのは何故なんですか?」

店長「長い事オーディオ店をしていると、色々な事に不満が起こってくる。創立当時は全てメーカー製品を取り扱っていた。一日中店内にいて、お客様の相手をしながら音楽を聴いていると、夕方近くになって憂鬱な気分になるようになった。そこで、以前から趣味であった自作の真空管アンプを店の視聴用として持ってきて、気分転換を計ろうとしたら、その日から憂鬱な気分がなくなってしまった。しばらく良く分からなかったが、その憂鬱さは音が原因であったことに気付いた。それを続けていると、その真空管アンプをお客様から頼まれるようになり、製作し販売し始めたのがきっかけになる。それから真空管パワーアンプのオリジナル製品を作り始めた。もちろんメーカーの真空管アンプも積極的に扱った。そして数年後、販売済みお客様のステレオ使用度調査の結果、音のエジソンからトランジスタアンプが消えた。その後、エジソンにも何か良いオリジナルスピーカーが欲しくなり、長い事調べたり実験したりして出来たのが409システム。その頃はメーカーの小型スピーカーが沢山置いてあったが、殆んどの小型スピーカーの売上げが409システムになってしまい、他メーカーのスピーカーを並べても殆んど売れず処分ばかりで採算が取れなくなってしまった。それが17年程前のことです。それからプレーヤーを色々と実験し、アームやモーター、その他振動の伝達に関する事を調べているうちにガラードシステムが出来上がった。それから、WE555の設計に魅力を感じ自分の物として購入した。それを鳴らすためにホーンなどを聴きあさったが全く納得が出来きず、ホーンを作る事になってしまった。格好はいまいちだが音は抜群だと今でも思っている。そのホーンを組み合わせる為に取りあえずアルテックのウーハ−を使用したが、現代のスピーカーの中でスピード感が最も早いはずのアルテックが遅く感じてしまった。そして、ウェスタンやRCAやジェンシェンのスピーカーの助けを借りることになる。その後ツイーター選びも大変で、最終的に古いツイーターは使えなく、現代のエレクトロボイスを使うようになった。これがハイエンドセットの始まりです。それからハイエンドセットはマルチ化されていきます。しかしこのウーハ−もツイーターも使こなす事が非常に難しく、自作する方にはお薦めしていない。この出来上がった私自身のこのセットをお客様が聴いてしまった為、『なんでこのセットを作ってくれなかったのか!』と怒られる結果になってしまった。その後555を省いたバッフルシステムを作る事になる。そうしてクオリティセットとハイクオリティセットとハイエンドセットの3種類のセットが出来たのです。こうしてお客様は満足されたようですが、私はまだ不満でした。何故ならば、中音のボーカルや高音のシンバル・バイオリンなどはまだ良いものの、低音のチェロやコントラバスなどに非常に不満があり、どこかに何か大きな欠陥があると思い続けていました。ある時、ふと感じたのがオルトフォンのモノラル専用カートリッジCG25Dで聴くときに、不満がかなり解消されることに気が付きました。これはカートリッジが原因なのではないかと思い、色々なカートリッジをばらして中を見る事で音が出ない原因を見つけたのです。それは構造的なものであり、正しく動くとは思えなかったのです。こうしてカートリッジに対する挑戦を始めた。モノラルは5年程前、ステレオは1年程前に完成し、オリジナル製品として販売を始めた。
音のエジソンのオリジナル製品は、有名メーカー製品の音の完成度や構造の完成度に対する不満から生まれているもので、メーカーと同じような製品を作り、メーカーとして参加するようなものではない。」


08.M「同じ程度の製品で音のエジソンの製品を越えるようなものが販売されたらどうするの?(・・;)」

店長「それは価格が大きく違わない限り、オリジナル製品の販売を中止してそれを超える為の研究をします。超える事が出来たと確信したら、再度販売する事になるでしょう。」

M「それでは色々なアンプがありますが、アンプでもそうするのですか?(・・;)」

店長「そうです。そうします(^^)ただし、アンプの場合はそれに適した良いセットで、劣った場合ということになります。」「例えば小出力のシングルアンプに低能率のスピーカーを繋ぎ、大きな音で鳴らすと歪っぽいなど言われると困りますからね。」

M「なるほど♪(・・)」


09.G「店としてオリジナル製品を売るのは非常に難しいと思うが、何故売れると思ったの?」

店長「最初は売れると思わなかった(^^)しかし、自分が使うために成功して気に入った物を、お客様にお聴かせする事で売れるという事が分かった。しかしそのオリジナル製品は、一般に販売されている2倍の価格の製品を越える物でなくては、無名ブランドでは難しいと思われる。また、直接お客様に販売する為、製品の音質に関して価値観を持ってもらう必要がある。音が良ければ長年気に入ってもらえるが、音が悪いとデザインやブランドだけではすぐに飽きてしまう。」


10.M「何故デジタルへの移行時代にアナログを主体に薦めているのですか?」

店長『それに似た事が前にもありました。20年前に音のエジソンはトランジスタの販売を止め、真空管アンプだけにした頃、他店から「真空管アンプはもう古い。今ではハイスピードのトランジスタが主流だ。エジソンはヘンな店、あんなところが言う事を信じたらひどい目に合う。」と、訳のわからない事を言われていたものですが、今では結果的に高級品として真空管アンプが販売されるようになっています。同じ事のようにアナログは不滅です。良い物は最後まで残るというのが私の持論です。信じて頂きたいものです。そもそもデジタルという物は記録する方法(ソース)であり、増幅したり音を出したりするアンプやスピーカーなどの種類とは違って、オーディオの主体とはなれないのです。デジタルオーディオセットではなく、デジタルソースです。CDはチューナーやカセットデッキと同じような存在のソースなのです。良いアナログオーディオセットなら、良いCDプレーヤーをつなぐだけで良い音で鳴ります。
オーディオ店として一番良いものを紹介する義務があると思う。時代がどうであれ、良いものは良い。ソースの中で一番良いものはレコードだ。レコードには音楽の一番良き時代の物が一番良く録音されている。50年代〜70年代にかけてデジタルソースにオリジナル録音というものは無い。今では世界中のレコードが手に入り、オリジナル原盤まで手に入る。私はアナログレコードにとって今は最高の時代だと思っている。

 


11.G「シンプル イズ ベストとよく言うけれど詳しくはどんな意味?」

オーディオの場合は別の言葉で「シングルに始まってシングルに戻る」とか「フルレンジに始まってフルレンジに戻る」とか言う言葉もあります。最初の方は真空管の自作マニアの間での言葉で、小さなMT管のシングルアンプに始まって、次に5極管のプッシュプルアンプを作りたくなります。しかし、お金は沢山かかったものの何か最初のMT管シングルの魅力が忘れられず、それならと最後に直熱三極管シングルアンプに挑み満足するという意味です。後の方はスピーカーシステムのことで最初は小さなフルレンジスピーカーしか買えなくて、仕方なく小さなフルレンジスピーカーを使っていたが、その後、お金に少しの余裕が出来たので念願の3ウエイスピーカーシステムを買った。しかし何か違うと感じ始め、小さなフルレンジの時は良かったものがあったと思い、本格的なフルレンジスピーカーを探し始めることです。その候補は、単純なフルレンジやコニカルタイプや同軸タイプになることがあります。
そこで質問のシンプルイズベストとは単純で粗末な物でなく、また自然の理論に逆らって作られた高価なアイデア製品でもなく、自然に逆らわずシンプルで有りながら、全ての面で物理的に科学的に作られている物である。アンプで言うと、長くて込み入った回路でなく、十分に短く、量的であり質的、理論的に完成された物である。真空管が手に入る以上は、今のところ音のエジソンのオリジナルとしてトランジスタやICの出る幕はないと思っている。


12.G「それでは質問しますが、音のエジソンのバッフルシステムとホーンシステムのスピーカーはシンプル イズ ベストではないのでは?また、アンプはシングルなのですか?」

店長「シンプル イズ ベストは十分に反映されています。それは最後まで経験したあとフルレンジの良さを知り尽くし、再度挑戦された物です。フルレンジとマルチスピーカーの違いは音の位相と定位にある。マルチスピーカーは位相を合わせる事は出来ても定位を合わせる事は出来ない。音のエジソンのスピーカーは位相を合わせ定位があまり外れないようにユニットを極力近づけて取り付けている。そして定位による少しの弱点をスピーカーユニットの質や帯域で余りあるようにカバーしている。それはツイーターやウーハ−の音速まで近づける工夫がある。比較としてグッドマンのAXIOM80を使用した。ホーンシステムでも何らフルレンジと変わらない感じに出来ている。ホーンの中に頭を突っ込んで聴いても低音まで聴こえる不思議な現象まである。
アンプの件はまだ難しいと思うが、基本的に全ての構造はシンプルなA級のシングル構造になっている。


13.M「オーディオセットは部屋を選びますか?」

良い部屋にこしたことはないが部屋によって音が良くなるというのではなく、響きが良くなる。感じが良くなるという事である。スピーカーから出る音は変わらない。長年の間に多くのお客さんの部屋で聴いたことがあるが部屋で音に困った事は2〜3件あったかな?その部屋には家具が何もなく殺風景で壁がコンクリートで出来ていて吸音する物が極端に少なかったり、板壁に四方囲まれていて、話す言葉にもエコーがかかる。通常の部屋では殆んど大丈夫です。
オーディオセットは楽器や人の声を正確に再現する事にあるのだから、その部屋で楽器を弾いたり歌ったりしたとき、まともな音で聴こえたら良い部屋だと理解したらよい。オーディオだからと特別に考える必要はない。立派なオーディオルームも数件見てきたが、家族から離れて一人ぼっちで音楽を聴くのは寂しいと感じた。

M「それでは家族の人がうるさいとか、テレビを見たいからという事になりませんか?」

店長「一人よがりのオーディオの音にしてしまえばその様な可能性は大きくなる。誰もが良いと感じる正しい音にする事でかなり解消されるものだ。」


14.G「これまでも他社の有名な商品をお持ちのお客様方が、音のエジソンの製品を御購入されてるのは何故なのか?」

店長「有名な憧れの製品でも自分で所有してしまえば特別な存在ではなくなる。その内に色々と不満が出てくる。音のエジソンの製品には不満になる音の部分が少なく、これなら好きな音楽が満足に聴けると思われるようだ。ブランドとデザインは長続きしなく、実質的なものを要求されるように変わるものです。」


15.M「大事なレコードにキズが付かないようにするにはどういうことを心がければいいですか?」

店長「不注意で落としたりぶつけたり、針を滑らせたりする以外は、殆んどごみによる物です。袋の中に収めている場合はごみは付きませんが、レコードを出した時に静電気を発生して空気中のごみをくっつけています。また、レコードを出したまま置いておく事でほこりが積もり、クリーナーで拭いても細かいホコリは非常に取れ難い。そのまま針をかけると小さなキズが出来、繰り返す事でジリジリと感じるようになります。対策として静電防止用のスプレーで処理をすること、レコードを裸で放置しない事、ほこりがついたら水洗いする事、レコードクリーナーも使用に応じて水洗いしたり、少しでも汚れを感じたら新品に取り替えることです。綺麗な状態では何百回かけても目立った雑音は出てきません。」


16.M「音のエジソンのレコードには古い輸入盤ばかりで、日本盤がほとんど置いて無いのは何故?」

店長「これはレコードの歴史や録音場所やその当時の録音技術の高い国を選んでいる。歴史については、ジャズやクラシックの演奏が最頂点と思われる。50〜60年代に録音された名演が中心になっているものです。録音場所は殆んど海外になる。当時の日本は非常に貧しく、それに合わせ安く簡単に作ろうとした形跡がうかがえる。海外盤と比較して細かい音が正確に入っていない。コピーの方法に何か問題があるようだ。この事はいまだにCDでも感じることがある。
レコードに関して私の感じている事は当たっているようで、世界で取引されるレコードの価格に反映されている。同じ時代でも高価なものは、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツであり、ロックなどでも同じだ。そして聞かれてはいないが、ステレオよりモノラルが多いのはモノラルに名演奏が多く、レコードを良く知っている方はモノラルの方が音が良い事を知っている。」


17.G「CDしか聴かない人には、プリアンプの代わりにボリューム付セレクターを薦めるのは何故?」

店長「プリアンプのCD入力では、プリアンプの送りだしアンプを通ることになる。この送り出しアンプは音量調整が行い易いように付けられたもので、実質的には不要だ。通す事により音質の劣化が起こる。そこで、高価なプリアンプを止めて、アンプの無い安価なボリューム付セレクターにすることでパワーアンプに資金が使える。そうしてパワーアンプを真空管シングルパワーアンプにでもすればトランジスタの超高級品にも負けない音質に変身するのだ!殆んどの方がびっくりされる(^^)前に言ったシンプル イズ ベストにあたる。」


18.M「レコードと、CDではどちらの方が長持ち?デジタルは永久と聞きます。」

店長「耐久性を比べるには使用頻度と耐久時間に分けられる。使用頻度で言えばレコードが確かに不利でしょう。しかし、使用方法を守れば500回〜1000回は綺麗な音で使用出来るから十分な耐久性だ。CDの方は回数の場合は殆んど永久になるでしょう。耐久時間として答えるならば、レコードは100年を超える歴史を持っていてそれ以上はまだ不明だ。しかし、CDは当初半永久と言われていたが最近20年と発表された。ようするに、聴かなくても収集したCDソフトは20年でゴミになるということだ。しかし、耐久時間が20年と言われていても新品の状態の場合でも外周では1分間に2000〜5000回の読み取りミスをしていると言われている。10年も経てばこの読み取りミスは非常に多くなり、音質の劣化に気付く方が多いと思われる。20年には内周の書き込みデータがきちんと読み込めなくなり使用不能になってしまう。最近CDからDVDに目先が変わっているが、デジタルの場合はその内にインターネット配信に取って代わって、耐久性など忘れさられてしまう。この辺がメーカーの商業的な考えであろうと思っている。」


19.G「デジタルオーディオとアナログオーディオの違いは?」

店長「世間にはデジタルオーディオとかアナログオーディオとか言われているが、デジタルのオーディオというものは無い。オーディオはすべてアナログである。デジタルとは、CDプレーヤーの中で行われることであって、デジタルで音楽信号を保管する意味でしかない。要するに、CDプレーヤーにデジタルソフトを入れ、アナログ信号に変換する事であり、それ以後は全てアナログである。」


20.G「アンプの回路に基盤を使用しない理由は?」

店長「基盤を使う事でアンプの量産は可能になるが、耐久性に問題があり、直接お客様に販売する以上なかなか使用できない。特に真空管アンプの場合は電圧が高いため、基盤は使わずに丁寧なラグ配線にすることで耐久性があがり音質を確保できる。」


21.M「アンプに使用している真空管が殆んどUSA製の理由は?」

店長「真空管の製造はアメリカが非常に高い技術をもっている。耐久性が良く、品質や特性が揃っている。真空管を比較する事でも大きな差が出てくる。その代わり価格は数倍になるが、アンプ全体からするとそんなに大きな割合ではない。アメリカの真空管を使わずに良い真空管アンプと言ってしまうと嘘つきになる。」


22.営業部長「何故真空管アンプを進めているのですか?」

店長「簡単に言えば音を一番良くすることが出来るし、理論的にも良くなることが分かっているからだ。一番大事なことは真空管の電子速度がトランジスターの5000倍以上と速い事、次が電圧を高く使用出来る為信号増幅が素直に行える。その他、アンプ同士、又はスピーカーに対してもインピーダンス特性上の都合が良い。都合の悪いところは素子の大きさやヒーター電力が必要である事などで、音質に対する不都合な点は非常に少ない。ただし、出力インピーダンスが高いことにより、トランスを必要とする事だ。真空管の特性は素晴らしいが、このトランスにより周波数帯域が制限されてしまう。そこで良質な出力トランスを使う必要がある為に、真空管アンプを安く作ろうとしても、ある程度の能力を出すにはある程度高価になってくる。ここで断っておくが真空管がトランジスターやICよりも良いと言っているだけで、世間にある真空管アンプがトランジスターやICを使って作られたアンプよりも良いと言っている訳ではない。真空管アンプは最近になり良さを認められ良く売れるようになった為、心無いメーカーが多く出てきている。これは聴き分ける力を持つことで災難を逃れる事が出来る。安い国産品のものや、新しい高価な海外品には気をつけた方が良い。真空管アンプも昔の物と違って最近では技術が発展しています。音のエジソンのアンプも昔の物とは違い無帰還でも特性表からはみ出すほどのものです。」


23.M「有名な2社のカートリッジの特性を測りました。一方は超有名でよく皆様が使われている製品、もう一方は有名ですが前者よりは使われていない製品を比べてみたのですが、後者の方が特性が良かったのです。これは何故?」

店長「その事から一部の特性、この場合は周波数特性ですが、良いからといって全てを判断する事は危険だという事です。オーディオ機器の測定方法は沢山ありますが、それを全部使用しても知りたい要素の数パーセントの事しか分からなく、参考程度にしかならないのです。そもそも測定器が作られた意味は2つの機器を人間の感覚で比較して良い方と悪い方の差を調べるのが切っ掛けでした。そうすることで機械の聴き分けや内容が解からない人でもその部分の差を測ることが出来るようにした物です。しかし、その数値や機械を使用するには難しい部分もあります。例えばアンプの歪み率を測るとします。総合歪みとして出てきた結果で判断してもイメージとは異なります。歪には色々とあり2次歪み、3次歪みなどに分かれます。ある評論家の方が上手い事を言っておられました。純粋な水を歪みの無いアンプに例えると2次歪みは砂糖水のような物で1〜2%入っていても平気で飲める。3次歪みは青酸カリみたいなものでわずかでも入っていたら飲めない。音に対する影響はそれほど違う。
要するに測定器は機械の性能を判断できるほどの領域は持ってはおらず、その測定結果から判断するには知識が要る。測定器よりも人の耳が高度な存在である事です。
質問のカートリッジの差には、測定器でどちらが良いかを判断出来るような物はありません。その良さはあなたが感じたように今まで聴いた人も感じているのです。超有名な方は高価ですが良く売れています。その内容はメーカーの方の経験や努力による物が良い音を作り上げているのです。良いメーカーさんは、測定器も一応利用しますが参考程度の物です。良くないと感じた方のカートリッジのメーカーさんにも、もっと高価な製品もあり、非常に高い製造技術を持っています。ですからこの2つを聴き比べる事でメーカーさんの実力を判断する事は出来ません。」


24.G「カートリッジの針圧は重い方が良い?軽い方が良い?」

店長「カートリッジの針圧はレコードによって決められる場合と、カートリッジによって決められる場合がある。これには長い歴史があり、100年以上も前に作られ始めた78回転のSPレコード盤は非常に硬度があり、200g前後の針圧を持つ蓄音機によってもかけることが出来た。しかし、良い音で聴くには数十回だっただろう。最近のLPレコードに同じ事をやると1回かけるだけでボロボロになる。その頃でも数十回では少ないと感じる方も多く、蓄音機の鉄針を竹針に変更してレコードを大事にした。この頃でもプロ用の高級機としては十数グラムの電気的なカートリッジがあり、この場合は殆んど半永久的にかけられると言われていた。その後、録音時間を長くする為に考案されたのがロングプレイレコード、名の通りLPレコードの始まりだ。当初はモノラル録音であり、レコード盤はSPの名残もあり重くて硬く、レコード針の針圧も現在のように軽くする必要が無く、約10g前後の針圧で使われていたものだ。それから十数年が経ちステレオレコードが作られ始めた。その後量産を考え、LPレコードそのものがだんだんと柔らかい材質で生産されるようになっていく。それに応じてカートリッジの針圧を下げる必要があり、ステレオレコードの針圧は当初10gであったものが最近では最高6gで、通常は1.5g〜3.5gで使われるようになっている。ようするにレコードを何百回でも綺麗な音で再生する為には軽い針圧で、良い音のカートリッジにするにはある程度のおもさの針圧が必要である。その間を取って上手に使いこなすのが良いと思われる。音のエジソンで15年前より使用している1枚の試聴盤があり、3.5gの針圧があるオルトフォンSPUで1000回以上かけた計算になる。このレコードさえわずかにノイズはあるがまだ試聴盤に使える程の音質が残っている。これほど何回も聴かれるレコードは無いと思うので、針圧の大小でレコードの傷みを心配をする必要はないと思われる。最近針圧の軽さを誇り、技術的な感覚の宣伝もあるが音の良いカートリッジを作る為にはある程度の針圧は必要であり、重くないと色々な要素の音を再現出来ないことが経験で解かる。その他にカートリッジはアームのコンプライアンスを合わせる必要がある。軽い針圧のものにはハイコンプライアンスのアームで使用する。重い針圧のものはローコンプライアンスで使用する事で本領を発揮する。」


25.営業部長「カートリッジの取り扱いやバランスを取るのが面倒ですが、簡単にする方法はありますか?」

店長「一番上手に使う方法は一つのカートリッジに対して適合するアームを選定し慎重にバランスや針圧を合わせる方が良い。しかし、数個のカートリッジを使用したい場合に、取り替えが面倒な方はシェルの種類を利用し、少しは鉛板を貼り、シェル込みカートリッジの重量と針圧を足し、全てのカートリッジが同じになるようにしたら調整することなく気軽に取り替えて聴く事が出来る。音のエジソンの店内でよくする方法で、良いカートリッジを決めたら改めてそのカートリッジに合わせて調整をやり直すことをしている。大きく違う訳ではないのでそのままで使用しても良いのではないかと思っている。」


26.M「カートリッジを音のエジソンオリジナルで何故作るの?」

店長「前にも話したように、原音再生を目標としている音のエジソンでは不具合な部分を残しておくことは出来なかった。アンプやスピーカーが完璧に近いものであっても、レコードから信号を拾うカートリッジの部分でその信号が曲げられたら全ての努力が台無しになる。自分自身のオーディオセットを長い期間をかけてアンプやスピーカーを仕上げてきたが、良いレコードをかけて聴いている時でも良い音ではあっても正確な音と言い切れない分部がどうしても残っていた。ある時、モノラル専用カートリッジと高級ステレオカートリッジに大きな違いがあり、その音質は楽器やある周波数帯域によって異なることを発見した。よく考えてみると、ステレオレコードとモノラルレコードの場合、音源が一つであるソロの演奏やソロのボーカルでは殆んど同じのはずだ。そこで、ステレオレコードにソロで録音されているソロのボーカルやヴァイオリンやチェロの曲をモノラル専用カートリッジで無理矢理かけてみた。予測通りだった。モノラル専用カートリッジの方が遥かに楽器らしく人間らしい音で再生された。大きな発見をした。ステレオカートリッジは完成していなかったのだ。しかし、ステレオカートリッジをすぐに作る事は出来なかったので、それまでに修理などで手がけていたお気に入りのモノラル専用カートリッジ「オルトフォンCG25D」と同じ構造で安く出来ないか試作を始めた。きちんとした音で再生出来るようになるには一年もかかり、耐久性を調べるにはもっともっと長くかかるのだ。それと他に、材料を特注するには大金が掛かる。アンプやスピーカーと同じようにお客様に販売出来る製品にするには、そう簡単にはいかないのだ。お金がかかるので非常に迷いがあったが、モノラル専用カートリッジをもっと良くするアイデア(特許)を発想出来た為に、踏ん切りがついた。そして出来上がった音のエジソンの縦軸集中方式のスピリッツやマスターは非常に好評を呼び、音質では原音追求に大いに貢献できたと思う。しかし、ステレオカートリッジとの音質の差が広がる一方で、お客様からもこのスピリッツのような音でステレオカートリッジが出来ないものかと、よく訪ねられた。ステレオカートリッジはモノラルほど簡単ではなく、非常に微妙な点を持っている。非常に難しいのです。と言いながらも調査や実験に入っていた。構造的に正確に動作し正しい音が出ると判断出来ない限り作る気はない。正確な音を出すには支点をコイルの中心に持ってくる他ないのである。そして数年後、コイルの巻き方によって目的を達成できる事を発想し、実験を開始した。やはり一年程かかって目的の音が出てきた。非常に音質が良く感じられた。本物なら、モノラル専用カートリッジのようにモノラルレコードが鳴るはずだ。そこで前の実験とは逆に、今回はモノラルレコードを使用しモノラル専用カートリッジと聴き比べる実験をした。非常に近い音質で再生する事が出来、成功の確信が出来たのだ。ステレオレコードでも気になっていた部分の音が殆んど解消されていることも確認出来た。そしてステレオカートリッジも製品化に踏み切っている。
このデジタル時代にレコードのカートリッジを作り始めるというのは経営的に非常に無謀ではないかと思う方もおられると思う。私も気にはなるがこのままでは許せない。『良いものは必ず残る』という私の信念を優先してやって行きたい。」


27.M「ステレオカートリッジでの再生で、気になっていた正しく再生されないと思っていた部分とはどんなところですか?」

店長「それは主に低音にあってクラシックではチェロやコントラバスの音、例えばロストロポービッチの演奏では殆んどのレコードが良質のチェロの音には聴こえない。その他のチェロ奏者の場合もおかしい。ジャズの場合でもベースの音やドラムスが少し下に下がる感じがする。低域の音が少し遅れる。スピーカーの場合でも起こる現象ではあるが、私のスピーカーは非常に反応が早い。他に原因があると思って調べていた。それがステレオカートリッジのせいだった。そして、やっと解消したと思ったら、その様な現象はいたるところにあったという事が解った。ボーカル等のバックの演奏がボケて聴こえたり、ヴァイオリンソナタのバックのピアノがボケていたりしたものが明確になったのだ。また、生演奏の場合は遠くに聴こえてもボケるはずはないのだという事を聴いて理解する事も出来た。正確な動きは録音された音まで蘇らせる事が出来るのだ。

M「ではカートリッジの完成度はどこまでいっているの?」

店長「モノラル専用カートリッジに関してはほぼ90%達成していると思われ、これ以上は無理な気もするし、これ以上のことをするには製品代金が高くなり過ぎると思う。ステレオカートリッジに関しては、理論や音質的には完成度が非常に高いが、まだ難しい部分もあり、使い易さや特性上の問題が残っている。すべてを立派なものにするにはまだ時間が必要である。とは言っても現在でも他のカートリッジには真似は出来ない音を持っており、このような音を探している方は多いと思う。」


28.G「外注すればパーティクル等で簡単に出来るスピーカーBOXを、あえて手作りする理由は?スピーカーに使う木によってどのように違うの?」

店長「これまでは、発注して合板を使っている時代やパーティクルの様な材料でのBOXを使っていた時代もあった。発注する場合は思い通りにいかない。細かい部分の変更が非常に難しい。木を指定して大工さんに注文しようと考えたこともあるが、吸音材や塗装のこともあり非常に高価になってしまう。そこで思い切って工具を増やし、音のエジソン自身で全ての工作をしようと思った。そうすることで思ったとおりの加工が出来るし、音に合わせて変更する事が簡単だ。音のエジソンでは良質のパーティクルを使用することや加工する事は非常に難しい、また良質の一枚板はビックリするほど値段が高いが同じ強度を持った集合材なら安くて買える。本物の木である集合材で作ることには非常に注意が要る。もともとからあるキズや木目の様子に注意しながら作り、製作中のキズも注意しないといけない。またその後のニス塗りにも注意が必要で天候にも左右される。通常合板やパーティクルの場合は、キズなど考えることなく仕上げて最後に付き板を貼るかビニールを貼れば良いのだ。
音質についてはパーティクルにも色々あり、アルテックやJBLやタンノイの高級品に使われている超硬質パーティクルの場合は音が良い。しかし、国産のスピーカーに多用している柔らかいパーティクルでは、重ったるく張の無い音になってしまう。それに水に濡らすと角からボロボロになるのだ。本物の木でも色々とあり、木の質によっても音が変わる。あまり柔らかい木は使えないが、少し硬めの補強材の方法で都合がよくなることがある。硬すぎても音の調整が難しく上手くいかないことが多い。この硬度に関してはスピーカーの大きさや形状によってもことなる為、多くの経験が必要になってくる。一つのスピーカーを完成させるまでには、十個以上のスピーカーを作る労働と時間が必要になる。一般の人が簡単に自作して安く上げようと思って作り始めると高くついてしまい、まず良い音で完成する事はないでしょう。」


29.M「雑誌でスピーカーシステムは重い方が良いと書いてあったが本当?」

店長「一概にはそうは言えない。ある程度の条件の中では言えるかもしれない。その事は私も知っているが、ある時期に国内のメーカーが重さを競った事もある。こういう素人騙しみたいな製品化は恥じてもらいたい。先ほどBOXについて説明した通り、重さや硬さにも加減というものがある。スピーカーにしても色々な大きさがある。小型の場合は大きさが限定されるため、内容量を大きく取るために薄くて硬いものが使われたり、低音が出難い事もあり、箱鳴りを考慮することもある。大型のBOXについても重くなり過ぎると鈍重な音になり、爽快な張のある音が出てこない。音のエネルギーは非常に大きく、スピーカーBOXの材料までも音にしてしまう。そこでスピーカーBOXの箱鳴りまで利用する技術がいる。ただ単に一言の説明で済ませられる簡単なものではない。」


30.G「409システムは小さくても、高価なスピーカーに負けない音を持っていると感じますが何故でしょうか?」

店長「サービスで全てのことを明かそうかな(^^)。409のユニットは20cmのユニットの中で最良のものだ。また現在作られている世界中のユニットの中で、最高の音質を持っているのは20cmのユニットだ。高級品のウーハ−では38cmが主流になっているが、値段を除外視して中音から低音部の音を真剣に比べると20cmの409が良い事が解かる。解からないのは、普通はそういうことをしないからです。確かに超低音は38センチのウーハ−が出る。しかし全体の音質は20cmの409 が良いのだ。409システムの箱に関しては、本物の木を使って長年調整し作られています。最近本物の木を使って作られたスピーカーを見た事がありますか?綺麗で高価なものでも合板に付き板です。安くなるとパーティクルにビニールが貼ってあります。本当は音のエジソンの409システムは高級品なのです。モデルチェンジを繰り返す高価なスピーカーにも音質では負ける事はありません。」

 


31.G「エジソンの409システムにはアルテックの409-8Eが使われていますが、もっと高価なアルテック755EやJBLのLE-8Tをどうして使わなかったのですか?」

店長「18年程前、音のエジソンの立派なオリジナルスピーカーを作るという構想で色々とユニットを調べ、20cmのフルレンジまたは同軸ということに決定して試作を始めた。最初は国産品に限定しようと思い、国産の有名ユニットのフォステックスやコーラル、生産が完了しかけていたナショナルやパイオニア、三菱などをテストした。その中でコーラルのベーター8がある程度気に入り不満な部分を少し改良出来ないかメーカーに尋ねたが、見事に断られた。そのままではエジソンのオリジナルとしては難しいので、海外の製品を使用する事にした。思いついたのはアルテックやJBL、リチャードアレン、エレクトロボイスなどの有名20cmフルレンジを仕入れた。409は有名でなかったがついでに仕入れた。それから箱を数種類作り、前面のバッフル板をそれ以上の数作った。そうしてスピーカーユニットの癖やどの様な目的で作られているものかよく調べ、それに合うようにバッフルを加工し一つずつ聴き比べた。この聴き比べには多くのお客さんが一緒になって、あーだこーだと色々な意見が出てきた。そうして勝ち残ったのがアルテックの409-8Dとリチャードアレンのゴールデン8だった。全く予測に反していた。あまり有名でもなく価格の安いものが勝ち残ったのです。この時に自然の法則に逆らわずに理論的に正直に作られたユニットが音質的に正しい音を出す事が解かり、多くのお客様もオーディオ的に低音や高音がよく出るように工夫された高価なユニットが良くない事を理解された。どういうことかと言えば、その当時有名なアルテック755E(パンケーキ)は一本5万5千円、JBLのLE-8Tも5万円程していたと思う。755Eのユニットの工夫は非常に巧妙で、コーン紙を浅く作りコーン紙の中央に曲がり易くする為に溝を作った。そうする事で中音から中低音にかけての音は、溝から中央までの狭い部分で音に変化される為に音量が小さくなり、高音はもともと中央部分でしか発生しない為高音の音の大きさはそのままになる。低音は振幅が大きい為に溝を越えてユニット全体に再生され、低音が出易くなる。この結果低音と高音が大きくなり、その事が帯域を広く感じさせる結果となる仕組みだ。しかしこの操作で中音から中低音にかけてスピード感が減少し、低音部も分割振動の影響が出ると考えられる。もう一方のLE-8Tはもっと単純な方法で、コーン紙を重くすることで低域の共振を下げ低音が出易くなるように作られている。高域はボイスキャップにメタルを貼ることで強調しているようですがあまり効果はない。しかし、コーン紙を重くしたために能率が激減し、スピード感に欠けた音になっています。同じ20cmのユニットでありながら音の変換効率が現在の409-8Eの約98dBに対して755EやLE-8Tは1/3〜1/10程しかない。両者とも周波数帯域の測定結果は良好ですが、音の変換効率が低くなり、現実の音からは離れていったのだ。そうは言ってもこの2つのスピーカーは非常に立派な物で他社の比ではないことに間違いはない。また、409-8Eのユニットが良いからといって、簡単に箱に入れれば飽きの来ない良い音がすると言うわけではなく、当時もこのユニットの可能性を予測して試行錯誤していた。それから17年間の長い間に改良され、ユニットの癖を知り、箱の大きさや形、木の種類や補強の具合などメモに出来ないノウハウがあるのだ。」


32.M「音のエジソンのスピーカーには409システムの6万と、バッフルシステム約50万と大きく価格が違うがその間の20万や30万くらいの商品を何故作らないの?」

店長「先ほど説明した通り、最高の音質の20cmを使用しており、そう簡単に超える物を作ることはできない。これまで何回か考えたことはありますが、現行品の25cmや30cmユニットに良さそうな物はなく、構想の段階で上手くいきません。もし作ったとしても価格が30万円前後になり、409システムより帯域は少し良くなっても音質を超えることはかなり難しくなる。バッフルシステムには30cmのウーハーが使用されていますが、このウーハーは約70年前に作られたもので、業務用オーディオが最頂点に達した頃のもので現在のユニットとは全く違い品質の非常に高いものだ。30cmでありながらスピード感は今の20cm並、量感は今の38センチ並なのだ。このバッフルシステムは音のエジソンの本格的なスピーカーで同等に比較できる製品は殆んど無いと思っている。中途半端なスピーカーを作っても同じ場所にこのバッフルシステムがある以上見向きもされないだろう。作るとしたら、同じ種類の価格の安いウーハ−を使いツイーターを変更することで、ある程度安く作ることが出来るので、その方向で今後考えて行きたい。」


33.M「バッフルシステムは何故バッフルにしたの?」

店長「スピーカーを他の形にしたのは人の都合によるもので音の為ではない。歴史を見ると、最初スピーカーが発明された時、取り付けられたものは大きなバッフルであった。スピーカーは前後に動く空気の気圧の山谷を発生させることにより、音を作る。しかし、小さな面積のユニットだけでは後に作った気圧と前に作った気圧は打ち消され、波長の長い音(低音)は聴こえてこない。そこで、スピーカーユニットの作った前の音が後の音で打ち消される事が無いように広い板に付けられたのがスピーカーの始まりなのだ。この時この広い板は頑丈に作る必要があった。音によって板が振動し、板の固有の音を発生させる事を防ぐ為です。これを完全にすることで、そのユニットのもつ最大限の音質と帯域を実現出来るのだ。バッフルは劇場のようなところで使用しない限り持ち運びには非常に不便です。そこで考えられたのは、当初は後の板が無い箱で後面開放型BOXと呼ばれていたものです。こうすることである程度の低音まで維持できますが、箱の中の共鳴が起こります。これは頑丈に作っても同じ事です。次の時代はバスレフが作られました。これは箱の中にスピーカーを入れると低音が出難くなるので、前面にダクトをつくり出難くなった低音部分をダクトによって強調するスピーカーBOXです。そして近年は、密封された箱の中に吸音材を沢山詰めて後ろの音を消そうとしているが、そう上手くいかないのでウーハ−の振動板を重くして共振を下げて低音を強調している。音質にとっては良くない方法に段々変わってきたのです。スピーカーユニットはコーン紙を振動させ空気の密度を変えることで音を作ります。その時コーン紙には空気の密度を変化させるための圧力が加わりますが、バッフル以外のBOX型ではその他に、箱の中でユニットから出た後ろの音が跳ね返り連続的にユニットに悪影響を与えます。又、箱の中では共振が起こり非常に複雑な問題も発生するのです。音のエジソンの中型のスピーカー(プロミネント)は、大きなバッフルではないが箱状でもない。試聴の結果こういう形になり、板の音も消え低音も出てきた。原音追求の為、正しく再生するには平面バッフルの形式を取り、人の都合を最大に譲歩して理論的な音の都合に合わせることにした結果なのです。」


34.G「バッフルシステムには何故エレクトロボイスのツイーターなのか?」

店長「ツイーターを決めるにはホトホト迷って苦労した。昔から有名なツィーターを色々と使ってみて、ある程度に納得できる物はあったが満足する物ではなかった。JBL系統では固有の金属音は出易いが弦の音が非常に劣る。同じメーカーのT-350は伸びが無く、T-35は力が無く伸びももう少し、アルテックの3000は面白かったがずっと前に生産完了されており、数が少ない。国産のツイーターではデータは良いが実際の音に力がなく、雑音が多い。結局エレクトロボイスの現行品であるDH-3とホーンHPT-94の組み合わせとなって少し高価なものになった。このツイーターは広帯域で量感もあり一番良いと思われた。ホーンシステムの場合は中音のWE555ドライバーが110dBと音圧が高く、このツイーターの使用時にアッテネーターを通して落とすことなく繋げるので問題は無かったがバッフルシステムでは12dB前後も落とす必要があり音質が劣化してしまった。高域が上手く伸びず音質が劣化する。非常に困ってしまい、他のツイーターでも実験したが同じ結果になる。アッテネーターで減衰させる事に大きな原因があることが解かり、アッテネーターを調べる事になった。その後、アッテネーターを計算し実験する事で不可能な部分を発見し改良を加える事で、思い通りの特性が可能なアッテネーターを発見しました。ツイーターの劣化はなくなり、のびのびした音に変わったのです。現在は当店の特許製品として、バッフルシステムと409スペシャルに使用している。」

 

 



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